3/25の朝に、『レクイエム』『供述によるとペレイラは…』『フェルナンド・ペソア最後の三日間』『ダマセーノ・モンテイロの失われた首』等のポルトガルを舞台にした小説の執筆やフェルナンド・ペソア研究者として著名なイタリア人作家アントニオ・タブッキ氏がリスボンで亡くなりました。享年68歳。作品や研究に関しては専門の方にお任せするとして、リスボンでどのように報じられていたかをお知らせしようと思います。
私の見た限りで、大きくとりあげていたのは2紙。うち、1面に大きく写真を載せていたのはPublico紙。「さようなら、イタリア人の親友(直訳)」と見出しを打ち、2面と3面の見開きでは「最もポルトガル人的であったイタリア人作家(意訳)」と紹介しています。
もう1紙は最も権威があるとされ、『供述によるとペレイラは…』の主人公が勤めていたDiário de Noticias紙。46面、47面の見開きを使って「ペソアがポルトガルに連れてきた作家の死(意訳っぽい直訳)」と報じています。
読むとポルトガルに行きたくなるという評をよく目にする氏の作品をぜひ一度手にとっていただければと思います。
Antonio Tabucchi (1943-2012)