リスボンの交通機関に関して、2012年春現在の事情をご紹介します。
■地下鉄(Metoro めとろ)
おそらく日本人にとって最も使い易いのは地下鉄ではないかと思います。路線も4本しかない上に路線も単純なので、目的地の最寄り駅へのルートに迷うことはないでしょう。
路線図1
路線図2
切符は紙のICカードで、駅にある自販機でチャージし、改札の指定箇所にタッチして使います。
ICカード自体も自販機で購入(0.50€)します。チャージの際は「Zapping(後述)」を選ぶと、いろいろと便利です。
※ICカード
実はこのICカード、地下鉄だけではなくバス、路面電車、ケーブルカー、鉄道といった各交通機関でも使用できます。ただ、普通にチャージすればよいわけではなく、チャージの際に「Zapping」を選択する必要があります。この場合、チャージ額は5€、10€、15€に限られ、額が多くなるにしたがって+αでチャージされるのボーナス額も増えます。
■バス(Autocarro あうとかーろ)
実際に使えると最も便利なのはバスかもしれません。下記リンクの路線図にもあるとおり、リスボン中に路線が張り巡らされています。
バス路線図
料金は前払いで、前の扉から乗ります。運転手さんからチケットを買っても良いのですが、前述のZappingチャージした地下鉄のICカードも利用ですので、既にICカードを持っている場合はセンサーに当てましょう。
降りる際は日本と同じくボタンを押して知らせます。降りる停留所がわかるか不安な場合は、運転手さんに停留所の名前を書いた紙を見せてみると良いかもしれません。
路線別時刻表
■路面電車(Eléctorico えれーくとりこ)
バスと同じくCarrisが運営しています。現在では12番、15番、18番、25番、28番(それぞれ12E、15E、18E、25E、28Eと表記される)の5路線しか残っていませんが、リスボンといえばこれという人もいるぐらい人気の交通機関です。
車体によって乗り方が異なります。古い趣のある車体の場合はバスと同じです。近代的な車体の場合は車体の真ん中あたりのドアから乗りICカードを当てるか、車内の自販機でオンボードチケットを購入します。
ベレンのジェロニモス修道院には路面電車で行きましょう。
■ケーブルカー(Elevador えればどーる)
7つの丘を持つ街リスボンの急坂を上る交通機関です。現在ではグロリア線、ビカ線、ラヴラ線の3路線が運行されています。
乗り方は路面電車の古い車体の場合と同じです。
■タクシー(Taxi たくしー)
アントニオ・タブッキの小説『レクイエム』の一節にもあるように、リスボンは他のヨーロッパの首都に比べてタクシーの料金が安い街です。概ね親切ですしチップも不要なので気軽に利用できますが、以下の点には注意してください。
・時間帯によって料金帯が変わる。
・トランクに荷物を入れた場合、追加料金が発生する。(高額ではありません)
・空港の到着口のタクシー乗り場からは乗らない!
特に3つ目はぼったくられることが多いので注意してください。少し手間ではありますが、出発口のタクシー乗り場を利用することをお勧めします。
■国鉄
リスボンからカスカイスやシントラへ向かう鉄道でも、前述のICカードが利用できます。なお、カスカイス及びシントラからロカ岬へ向かうバスではICカードが使えませんので、気をつけてください。
最後に、ポルトガル国内を移動する際に出発地と目的地を入力すればルートを教えてくれるサイトをご紹介しておきます。
http://transporlis.sapo.pt/ (英語可)